8月25日

ルーシー・ウェステンラの日記

八月二十五日、ヒリンガムにて

また嫌な夜。お母様は私の提案を受け入れてくださらなかった。お母様自身もあまり体調が良くないようで、私を心配させるのが嫌なのね。起きたままでいようとして、しばらくは起きていられたんだけど、十二時をつげる時計が私をまどろみから起こしたので、つまり眠りに落ちてしまったんだわ。窓を引っ掻くとか、はたくとかいう音がしたけれど、気にしなかった。それ以上のことは覚えていないので、その後は眠ったのね。また悪夢。内容を覚えていられればいいんだけど。今朝は恐ろしく体がだるい。顔は青白く、喉は痛い。肺の調子が悪いのか、空気が充分に吸えない。でも、こんな私を見たら、アーサーはきっと悲しむだろうから、彼が来たら元気にしていないと。

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