ルーシー・ウェステンラの日記
九月十二日
みなさん私にとてもよくしてくださる。あの親愛なるヴァン・ヘルシング博士を私はとてもお慕いしている。なぜ彼はこの花にそこまでこだわるのかしら。とても熱心で怖かった。でもすでにこの花から安らぎを感じているから、彼は正しかったのね。今夜は一人でいるのが怖くないし、安心して眠れそう。窓の外のはためく音も気にしないことにする。このところ何度も眠りに対して恐ろしい苦悩を感じてきたわ! 眠れない苦しみ、あるいは眠りに対して怯える苦しみ、そんな未知の恐怖を抱いてた! 恐れや不安がなく、眠りが毎晩訪れ、その眠りが甘美な夢だけをもたらすような人々は恵まれているわね。今夜は眠りにつきたくて、劇中のオフィーリアのように《乙女の花冠をつけて、供花を投げかけられて》横たわってる。ニンニクは好きじゃなかったけど、今夜は最高! 安らぎを感じる香りね。もう眠りそう。おやすみなさい、みなさん。